百貨店のECサイト

276月 - による - 0 -

流通の主役といえば、かつては百貨店でした。
圧倒的な販売量と実績を持っていたのです。
しかし、それも過去の話となりつつあり、現在の流通の主役はネット販売事業者大手にとってかわられてしまっています。

そんな中で、百貨店も重い腰を上げ、ECサイトに参入し始めてきているのです。

百貨店の転機となるか

元々、プライドも高い百貨店業界は、自社の販売戦略に誇りを持っていました。
ですが、時代の変化に追従することなく、ガラパゴスのような状態になってしまったことは否めません。
売上高の推移も回復の基調は見えず、新たなチャンスを求めECサイトに打って出てきているのです。

百貨店には外商部が存在し、外部に売ることは昔から行われていました。
そういった商流とは違い、不特定多数の顧客を相手に販売を開始したと考えていいでしょう。
特にブランド力を生かした販売網を形成することを命題としており、チャンネルに頼らず売上高を稼ごうと必死になっているのです。

百貨店独自の取り組み

ECサイトは、経費を抑えることができるため、安価で販売することができるメリットがあります。
ところが、百貨店の場合には、本体が存在するために、価格戦略を打つことができません。
本体よりもECサイトが安いとなってしまったら、本体の売上高を削るだけのことであって、何ら利益を生み出せないからなのです。

そのため、百貨店では更なる付加価値の創造を考えてきています。
百貨店のブランド力を生かし、本体側で販売することのない商品を販売したり、動画コンテンツと組み合わせたりすることにより、一歩踏み込んだ商品販売に着手しているのです。
小さいECサイトでは、なかなかすることができないようなコンテンツマーケティングも、規模の力を生かし行ってきているといっていいでしょう。

人材の強化も積極的に

百貨店という販売属性を考えた場合、Webという世界に特化した人間を育成することができませんでした。
参入が遅れてしまった原因だともいわれており、百貨店各社では専門のスタッフを積極的に雇用し始めているのです。
管理職でも積極的で、今までとは違うWebを中心とした商流の人材を招くことで、新たなステージへと一歩踏み込んできているといっていいでしょう。

百貨店経営は、新たなチャンスを求め、EC事業にさらに力を入れてくるはずなのです。